2012年5月アーカイブ

 昨日はあるお取引している組合の総会後の懇親会に納入業者、賛助会員として

参加してきました。

皆さん30年以上のベテラン社長さんたちですが皆さん揃って元気がいいのと明るい。

経営者とはかくありたいと思う時間でした。

どの業界もでしょうが時代の変革を迎え、今回参加させていただいた業界でも

ライフスタイルの変化にどう対応していくかでかなり喧々諤々の議論が懇親会前にあったようです。

代表の方もこんなに真剣な熱い話し合いがあったのは本当に久しぶりだとおしゃってました。

時代の変化とともに自分たちも変化にどう対応して行くか、どう生き残っていくかを

ライバル関係を超えて同業者の仲間でお話されていて感じるところがありました。

自分に立ち返ると和蝋燭を時代とともにどう伝えていくか、価値あるものとして

作り続けるには、、、楽しい席でしたがすごくためになる時間でした。

 曹洞宗では梅花講という行事があります。

全国から曹洞宗の信仰心のある方々が集まり

御詠歌を一緒に詠む行事です。

道元禅師の教えや瑩山禅師の教えを歌にして

詠む信仰の活動です。

1年に一度梅花流全国大会というのを日本各地持ち回りで

行なっていて今年は2日間で1万人以上の方が集まります。

今年は5月29日、30日の2日間、幕張メッセで行われます。

昨年は震災の影響で中止になりました。

今年開催されることの意味というの格別だと思います。

特に東北に曹洞宗を信仰されている方が多い地域です。

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 和蝋燭には小大黒屋謹製の製品にはすべて使用上の注意をつけて出荷しています。

年々年を追うごとに使用上の注意の文章が長くなっていっています。

ろうそく屋にとっては当たり前でも一般の方には当たり前ではないことをどう文章で

伝えるか、、、

PL法という法律が整備された十数年前にすべて見直しをかけて私が1から文章を

作りました。震災以降より安心安全に使っていただくためにはという思いが強くなってきています。

また見直しをしないといけない時期になってきているのかもしれないですね。

 

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 5月の人間にとって過ごしやすい季節は、和蝋燭にとっても

作りやすい季節です。

大きいサイズ(100号以上)のサイズのものは

いまの季節に集中してつくってしまいます。

昔から5月と10月が大物(大きいサイズの和蝋燭の小大黒屋での呼び方)を作る季節なのです。

今の季節だと歪みや割れが少なく収縮など影響が出にくいので

作りやすいのです。

 5月も締め日を過ぎ6月下旬からお盆対応の和蝋燭の商品出荷が始まります。

そのため半製品の状態の和ろうそくや、線香の在庫を完成品にセットアップして出荷を待つのみの

状態にするために

資材などが一昨日あたりからどんどん入荷してきています。

この時期の慌ただしさは毎年ですが熟練の社員が綿密な計画で

なるべく在庫を持たずに資金繰りにも負担をかけないように計画して

発注をしているのです。

毎年毎年のことですがこの頃になるといよいよ忙しくなる季節が来たと実感します。

和ろうそくの需要期としては一般のかたではお盆と年末が一番の季節です。

寺院様用の大きいサイズの和ろうそくではまた変わって、秋と年末年始が一番忙しくなります。

 今年6月6日から開催されるインテリアライフスタイル展の出展に向けて

準備が大詰めになってきています。

展示会出展は半年ほど前に決めましたが

今 色々新商品を考えだしたのは

小大黒屋の理念 灯りと香りの文化と伝統を守り育てる という考えに基づいて

色々考えたところがスタートでした。現在は仏事用の和ろうそくがほとんどです。

ですがだんだん現代の日本人の生活様式に合わなくなってきているのを

数年前から少しづつ感じていました。

お仏壇のない家が増え、ろうそくを危ないからとおじいちゃんやおばあちゃんに使わないようにという

お家が増えている現状。

福井では仏教が生活に深く根付いて今も文化として継承されていますが

都会では自分の家の宗派も答えられない人も多く葬式以外に宗教と向き合うことが

なくなってきている現代にどうやったら灯りと香りの文化を継承して伝えていけるか、

今の現代に提案できるかをここ数年なんとなくですが模索していました。

そして昨年の3.11東日本大震災はろうそく製造に関わる自分にとっては

大きなきっかけになりました。計画停電以降、ろうそくを求める問い合わせが

関東から一時期殺到しましたが余震が続く間は本当に販売していいのか

葛藤がありました。より安全に使っていただくための啓蒙に力を入れなくてはと考えたり、

和ろうそくでも安全、安心に使っていただくにはどうしたらいいのかと

真剣に考えました。

そのひとつの帰結が今回の展示会出展という形になりました。

インテリアとして、現代の日本人の生活の中に、和、洋、ライフスタイルを

問わずに生活の中に灯りが寄り添って存在する、そんな生活を提案したい。

150年ほどろうそく屋を代々営んでいますが次に続く30年を築きあげたい。

そんな色々な思いを込めて新しい商品を作りました。

 

私の地区の体育会がありました。

地区のブロック長を今年度急遽やらなければいけないことになり

右も左もわからないままオロオロで何とか終わりました。

競技では猛者ぞろいの地区なので”優勝”でおわりました。

地域のつながりが見直されている昨今、1日一緒に地区の人達といると

いままで話をしたことのなかった人や知らなかった人と

知りあえたり、意外な再会があったり、地域の色々なつながりが深くなっていきます。

去年の体育会は震災の影響で開催も危ぶまれた去年とは違い

笑顔で大会を行えることを感謝しながらも和気あいあいとした1日を過ごせました。

 

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 和ろうそくは昔は高級品で仏事や武士、貴族の夜の照明に使われていました。

今ではほとんどが仏事の時のご使用になりますが

お祭りの提灯の中に入れたり、最近では外でのライトアップに使ったり、

夜の茶事の演出に使ったり、能の演出に使ったりと使い方はいろいろです。

最近は料亭など趣あるお店の演出としてお使い頂く場合も増えています。

 

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 蝋の原料って何からできてるんですかってたまに聞かれます。

和ろうそくは 古来は櫨(はぜ)の木の実の殻から絞った油脂分を蝋として使っていました。

その木蝋が調達しづらくなり今小大黒屋の和ろうそくは海外から調達した木蝋に似た化学組成式の

植物性油脂を日本の精蝋メーカーから調達して製造しています。

蝋も液体、気体、固体の状態で異なり、液化して成形して固体化して和ろうそくになります。

固体になると約一割 体積が減ります。また高温に加熱しすぎると蝋の性質が変わってしまう場合が

あります。簡単なように見えてなかなか奥が深いです。融点も蝋によって高い低い、いろいろあり、

蝋の性質をよく知ることが製造の第一歩です。

 

和ろうそくの特徴の一つに炎の大きさと

揺れる炎があります。

言葉で説明するより映像で見てもらったほうが早いということで

動画を撮影することに何回か挑戦していますが

そういう時に限って炎が揺れずに動画か写真かわからないような

静止画のようにしか撮れない、、、まあでも百聞は一見にしかずで良かったら見てください。

音が耳障りですいません。

 

 インターネットの勉強会に入っていますが

昨日は動画についての話を聞く機会がありました。

インターネット、デジカメ、パソコンがどんどん便利になって

私達でも映像動画が気軽に撮影でき動画投稿サイトに載せたり、

ホームページに動画を載せることができるようになりました。

昔はお金がかかっていたことも工夫次第では安価にできるようになりました。

和ろうそく製造者としては安全に和ろうそくを使ってもらうための芯切りについてや

 

和ろうそくの炎の西洋ローソクとの違いなど言葉で説明するより

映像で説明したほうがわかりやすいものなどをどんどん映像で説明していきたいと思っています。

 

 北陸ではホームセンター、ドラッグストア、スーパーマーケットに

当たり前の品揃えとして和ろうそくが並んでいます。

日用品として、生活必需品として、生活の中に文化として息づいている証拠とも言えます。

流通が広域化してきた現在、福井のお店に並べてもらうための商談を

石川県や岐阜県、名古屋などに行かないといけない時代になりました。

定番の棚の他にお盆前にはお墓参り関連品や線香と一緒に和ろうそくも

特設売り場が作られるお店が増えます。そのお盆の時期の販売企画の商談の時期が

このゴールデンウィークあけの頃です。

量販店では単品管理が徹底され商品1品1品の販売数量のデータを検証して

坪効率を高めた販売をするため棚替えや棚割りといった品揃えの修正、選定作業が行われます。

1年に1度毎年この時期が来るともう1年経ってしまった、早いなーと実感します。

 先日大阪に出張に行った時帰りの電車まで時間があったので大阪駅の

1年前にオープンした

ショッピングビルをウロウロしていたら

ブランドのチョコレート屋さんのようなお店があり何かよく見ると

全部商品がキャンドルのキャンドルのお店でした。

若い女性客ばかりでおっさんが一人うろうろするのは

恥ずかしかったですが和ろうそく屋としてはすごく興味があり

ずーっと見てしまいました。

お菓子、キャンディー、ケーキのようなキャンドルがパーティのように飾られていたり

グラスに入ったアロマキャンドルが壁面に棚狭しと並んでいるのは

壮観でした。人口が多いところではこういうお店が成り立つようになってきているんだなと

何故か嬉しかったです。灯りを楽しむ文化が日本にもだんだん根付いてきてるんだなと

実感しました。

 以前1年ほど前、このブログでも書きましたが

岡崎市の和ろうそく屋さんが火事にあい社屋製造所が消失してしまいました。

漏電によるものだったそうです。

老舗和ろうそく屋の火事ということでネットのニュースにも載りました。

そのろうそく屋さんが社屋を再築され仕事を再開されわざわざご挨拶に

いらっしゃいました。何も協力はできませんでしたがお見舞いのお手紙をお送りさせていただいたことに対する

ご返礼でわざわざ岡崎からいらっしゃったようです。

地域で頑張っている同業がいるというのは励みになりますし

廃業していく和ろうそく製造業者が年々いる中、再起されて頑張っている姿を拝見して

とてもうれしく感じます。これからもお互い切磋琢磨して頑張って行きたいですね。

 

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 連休中に地区の神社の子供みこしのお手伝いをしました。

連休中、小学校のスポーツ活動の行事といろいろ重なっていて

一番元気な4,5,6年生があまり集まらず町内のお嫁に行った娘さんの外孫さんなどが

多く集まっての子供みこしです。

自然と子供みこしですが大人が担ぐことになり、、

なかなか神事というのは形骸化してきていて

本来の意味性が希薄になってくると文化として残していくのは

難しいなと実感しています。

うちの地区の近隣の同じ行事はなくなってしまったようです。

うちの地区もいつまで続くのか、、

和ろうそくの文化と同じで良さや意味を伝えるというのが

大事になってきてるのだと思います。

なぜ続けないといけないかの根幹の意味から考えないといけない時期に差し掛かってる気がしました。

 

 6月6,7,8日東京ビックサイトで開催されるインテリアライフスタイル展に出展します。

今までの和ろうそくではない、デザイン性が高く香りを加えたインテリアとして使ってもらえる

和ろうそくを新しく出展します。

業者、バイヤーさん向けの展示会なので一般の方は入場できません。

今その展示会に向けて展示試作の作成が大詰めを迎えています。

 

 

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塩川元大臣が小大黒屋にご来店されました。

ご家族や福井の後援者のかたとの北陸の観光旅行でその中の一環で

小大黒屋にお立ち寄りになられました。

福井のお知り合いの方が小大黒屋の和ろうそくを塩川元大臣に

お送りしたところ大変お気に入りになられてのご来店になりました。

ご自宅の庭に弁天様が祀られていてその弁天様とご自宅のお仏壇に

お使いいただいているそうです。

純木蝋の5号がちょうどいい大きさだそうで

和ろうそくの赤橙色のあかりがとてもいいとおしゃっていただきました。

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