2012年11月アーカイブ

 先日、東京のマスコミ関係の方から和ろうそくと西洋ろうそくの違いについての質問のお電話をいただきました。

色々ネットで調べてもあまり情報が見つからず、このブログにたどり着いたようでした。

で、いろいろ散文的にしか書いていないのでここでまとめてみようかなと思います。

 

和ろうそくと西洋ろうそくの違い

①原料

②製法

③燃え方

④構造

⑤機能

 

以上主に5点から説明できると思います。

 

①原料

和ろうそくは

木蝋(もくろう)と呼ばれる櫨(はぜ)の木の実の外殻から絞った油脂分を原料にした

ロウを使っています。

芯は和紙、い草(灯芯草)の髄を使って串に和紙を巻きその上にい草を巻き真綿を更に巻く場合もあります。

対して西洋ろうそくは

木綿糸を芯として使っています。

②製法

和ろうそくは地域によって製法が異なりますが 手掛け と呼ばれるものと 型掛け(堅掛け) と呼ばれる製法があります。

手掛け

デパートなどで実演としてやってるのは手掛けの製法で竹串に芯を挿しこんでその周りに蝋をてで塗っていく製法でテレビなどでもたまに見ます。

型掛け

木型に芯を差し込んで蝋を流し込み製造する製法。木型の構造や制作方法に工夫やノウハウがあり

あまり制作風景を外部に公開する事が少ない。

また最近は型がけで製作した和ろうそくに1,2回だけ手掛けで蝋を塗った折衷型のような手掛け風型掛けとも言うようなタイプのものも見受けられます。

たまに手掛け製法の地域のろうそく業者さんが型掛け製法の和ろうそくを偽物などと否定されているのを見かけることがありますが

型掛け製法は

北陸では和ろうそくの需要が大量にあり、そのために明治時代から広く普及した製法で独自の仏教文化と結びついて進化、普及した製法です。それだけ地位にに根ざして日用品として今も当たり前に使われています。

他地域の文化を否定されているのを見かけると残念に感じる場合があります。

③燃え方

赤橙色のオレンジ色の炎が時折立てに揺れたり炎が揺らめいたり一定の形にどどまらない炎の形が特徴です。パラフィンの西洋ろうそくと比べ油煙、すすが少ないのも特徴です。また芯が炭化してそのまま燃え残り燃え進んでいくと芯切りといって芯の長さを調節することが必要になってくるのも特徴の一つです。

 

④構造

和ろうそくは芯が中空になっています。竹串に和紙を巻きイグサを巻いて蝋で固めるための構造です。

そのため新の中空からも空気が供給され炎の中心も明るくなり西洋ろうそくと比べると明るく感じます。

⑤機能

 

和ろうそくは植物性原料で作られているため金箔仏壇の金箔を痛めにくく金箔仏壇の伝統文化が残っている地域に今も日用品として使われる文化が残っています。西洋ろうそくは成分のパラフィンの油煙が金箔を痛めやすく、掃除がしにくいと言われています。

北陸/福井では今でもお仏壇店さんはもちろん、スーパーやホームセンター、コンビニでも日用品として普通に手軽に購入できます。

 

 

小大黒屋のネットショップ

 

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